ロードバイクを始めた経緯
ロードバイクに出会ったのは50歳を目前にした秋だった。
たまにママチャリに乗る程度でロードバイクなんて全く興味がなかった。
兄がロードバイクに乗っていて、会ったときにはツーリングの話などを楽しそうに語ってくれたが何が楽しいのか理解できなかった。
・1日に100km前後の距離、時には200km近くの距離を自転車で走るなんて有り得ない。(車で行けばいいだろ)
・体にピチッとフィットしたジャージと股間がモッコリしそうなパンツが恥ずかしい。
・自転車が20万円〜30万円、高いものになると100万円越えるものがあるというほど高価。ママチャリなんて1万円ぐらいだもんね。
これらの理由でロードバイクに乗るなんて考えてもみなかったが、兄が新しいバイクを購入したのでそれまで乗っていたキャノンデール製のCAAD10というアルミのバイクを譲ってくれるというのだ。
それでも少し迷ったが、乗ってみないと自転車の面白さは分からないと言われたので、タダならいいかと兄からバイクを譲ってもらうことにした。
兄の家まで行って車に自転車を積み込み自宅に持ち帰って、その日に近所を少し走ってみる。
跨るとまずその乗車位置の高さに戸惑う。そして車体の軽さ。ペダルを踏むと勝手に自転車が前に進んでいく。今まで乗っていたママチャリとは明らかに違い、ペダルを踏めば踏んだ分がダイレクトに推進力に変換されていく感覚は爽快だった。
なるほど、これは楽しい!
早速、翌週の土曜日にはヘルメットとグローブ、サイクルジャージ一式を揃えて、今まで車でしか行った事がない西の方の海沿いの公園まで走りに行った。
今思えばたいした距離ではないが、自転車で行くなんて考えてもみなかった場所まで自分の力で走ることができた事に感動した。
そして毎週毎週、距離を伸ばしてロードバイクの魅力にのめり込んでいった。
今ではピチッとフィットしたジャージを身に纏い、100km以上の距離を走って、坂道を登る事に達成感を覚えて、50万以上するバイクを手に入れる事を妄想するほど沼にはまり込んでしまった…。
こんな事ならもっと早くロードバイクを始めれば良かった!